ニューサウスウェールズ州パネル、PFAS曝露による健康影響は軽微と結論付け、血液検査推奨せず
編集者: Dmitry Drozd
ニューサウスウェールズ(NSW)州のPFAS(ペルフルオロアルキル化合物およびポリフルオロアルキル化合物)に関する専門家諮問パネルは、PFAS曝露による健康への影響は小さいとの最終報告書を発表しました。パネルは、個人のPFAS血液検査の推奨を見送るべきであると提言しており、その理由として検査結果の予測値の低さや解釈の難しさを挙げています。また、PFASレベルを低下させるための臨床介入についても、その効果は不確かで潜在的な害を伴う可能性があると注意を促しています。
PFASは、耐熱性、耐汚染性、耐油性、撥水性に優れた特性を持つため、1940年代から様々な工業製品や一般消費財に使用されてきた合成化学物質群です。「永遠の化学物質」とも呼ばれるこれらの物質は、環境中で分解されにくく、人体や環境中に蓄積しやすい性質を持っています。その広範な使用により、オーストラリア国民の大多数が体内にPFASを保有していると考えられています。NSW州の専門家パネルは、これまでに蓄積された膨大な研究に基づき、PFAS曝露による健康への影響は「小さい」と結論付けました。これは、一部の研究で報告されている健康への関連性を示唆する所見があるものの、その証拠は一貫性に欠け、用量反応関係の証拠は限定的であるという認識に基づいています。
パネルは、個々のPFAS血液検査が健康状態を予測する上で臨床的な利益をもたらさないと指摘しています。これは、PFASが広く普及しているため、ほとんどの人々が検査で検出可能なレベルのPFASを有しており、その結果の解釈が困難であるためです。さらに、血液中のPFASレベルを下げるための処置(例:瀉血や特定の薬剤)は、その有効性が不明確であり、潜在的なリスクを伴う可能性があるため、慎重な対応が求められます。米国国立科学アカデミー(NASEM)のPFAS管理に関するガイダンスも、個人の血液検査に基づく臨床管理には適さないとパネルは助言しています。
NSW州の公衆衛生に対するPFASの影響を正確に評価するための疫学研究に必要な条件は、現時点ではNSW州のコミュニティでは満たされていないとパネルは指摘しています。このため、NSW保健省は、PFASに関する懸念を抱えるコミュニティや医療従事者への情報提供と支援を強化する必要があると提言されました。特にブルーマウンテンズ地域など、PFASへの懸念が表明されている地域においては、住民の不安に寄り添い、正確な情報を提供することが重要視されています。
報告書は、NSW州の全ての公営水道供給が、オーストラリア国立保健医療研究評議会(NHMRC)が2025年6月25日に更新したPFASに関する飲料水ガイドラインの新しい、より低い基準値を満たしていることを確認しています。これは、主要な曝露経路の一つである飲料水に関する一定の安心材料となります。専門家諮問パネルは、PFASに関する最新の科学的知見に基づき、公衆衛生上のアプローチを形成する上で、エビデンスに基づいた、より現実的な視点を提供しています。この報告書は、PFASに関するコミュニティの懸念に対応しつつ、科学的根拠に基づいた情報提供の重要性を改めて浮き彫りにしています。一部の個人が検査費用として高額を支払っている状況も報告されており、正確な情報提供と適切なガイダンスの必要性が示唆されています。
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ソース元
News.com.au
NSW Health PFAS Expert Advisory Panel findings published
NSW Government welcomes NHMRC updated guidelines for PFAS in drinking water
Governments slammed for handling of PFAS contamination in Western Sydney, Blue Mountains
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