スペインのレティシア王妃は、2025年7月31日に長女のレオノール皇太子妃、次女のソフィア王女と共に、メンタルヘルスをテーマにしたドキュメンタリー映画『En un lugar de la mente』（心の片隅で）のプレミア上映会に出席しました。このイベントは、パルマのリヴォリ・シネマで開催されたアトランティダ・マヨルカ映画祭の一環として行われました。
ペップ・ボネ監督が手掛けたこの作品は、マヨルカ島で2024年に撮影され、精神疾患を抱える俳優たちのグループが、自由な発想で「ドン・キホーテ」を演じる過程とパフォーマンスを記録しています。演劇が人々を統合し、スティグマを打ち破る力を持つことを示しています。
チケットが完売するほどの盛況ぶりだったプレミア上映会は、メンタルヘルスの重要性に対する社会的な関心の高さを浮き彫りにしました。レティシア王妃は、プロジェクト関係者の功績を称賛し、メンタルヘルスへの理解、包容、そして尊厳の重要性を強調しました。
この日の公務は、王室一家がパルマでの夏休み中に公の場に揃って姿を見せた初めての機会となりました。アトランティダ・マヨルカ映画祭は2025年7月25日から8月3日まで開催され、映画、音楽、トークセッションが融合した多彩なプログラムを提供しています。映画愛好家として知られるレティシア王妃は、映画祭の創設当初から支援を続けており、例年、閉会式にも出席しています。
このドキュメンタリーは、演劇が困難な時期におけるセラピーとしての力を証明し、精神疾患を持つ人々との共感を育むことを目指しています。ホセ・コルバチョとカタリーナ・ソリベラスが脚本を手がけ、ペップ・ボネが監督を務めたこの作品は、演劇を通じた自己表現と社会とのつながりの深化を示唆しています。アトランティダ・マヨルカ映画祭は、ヨーロッパの映画と文化に焦点を当て、デジタルとリアルな空間の両方で革新的な体験を提供することで、世界的に注目を集めています。