NASAのサイキ宇宙船、地球と月を遠方から捉える

編集者: Dmitry Drozd

NASAのサイキ宇宙船は、金属質の小惑星サイキへの飛行中に、地球と月を捉えた印象的な画像を公開しました。約1億8000万マイル(約2億9000万キロメートル)という遠距離から撮影されたこれらの画像は、宇宙船の科学機器の定期的なキャリブレーション(較正)の一環として、2025年7月20日と23日に取得されました。

サイキ宇宙船の双子のカメラは、数回の長露光(最大10秒)撮影を行い、太陽光を反射して輝く地球と月を、星座「おひつじ座」の星々を背景にした小さな点として捉えました。これらの画像は、宇宙船の機器が科学的な目標を達成する準備ができていることを確認するための重要なステップです。

サイキ計画の主な目的は、惑星の核の起源を理解することであり、小惑星サイキは初期の惑星の金属質の核の残骸であると考えられています。このミッションは、地球を含む岩石惑星の形成過程を解明する上で、貴重な洞察を提供する可能性があります。サイキ宇宙船は、2023年10月に打ち上げられ、2029年8月に小惑星サイキに到着する予定です。その間、火星の重力を利用したフライバイ(2026年5月予定)など、数回の軌道修正を経て目的地へと向かいます。

サイキ宇宙船に搭載されているマルチスペクトルイメージャーは、フィルターと望遠レンズを備えた一対のカメラで構成されており、小惑星サイキの表面を異なる波長の光で撮影するように設計されています。これにより、科学者たちは小惑星の組成を分析し、その表面の特性を理解することができます。過去には、サイキ宇宙船は機器のキャリブレーションのために木星や火星も撮影しており、これらの天体は地球よりも赤みがかったスペクトルを示していました。

これらの遠距離からの画像は、ボイジャー1号の有名な「ペイル・ブルー・ドット」の視点を彷彿とさせます。サイキ宇宙船のプロジェクトマネージャーであるボブ・メイズ氏は、「私たちは順調に稼働しており、すべてがうまく機能しています。火星へのフライバイは予定通りに進んでおり、巡航中のすべての計画された活動を達成しています」と述べています。このミッションは、NASAのディスカバリー・プログラムの一部であり、ジェット推進研究所(JPL)が管理しています。アリゾナ州立大学もこのミッションに深く関わっており、科学チームは小惑星サイキのユニークな性質を解明することに期待を寄せています。

ソース元

  • Space.com

  • NASA’s Psyche Captures Images of Earth, Moon

  • NASA's Psyche Images Earth and Moon

  • See that tiny dot? That's us, from 290 million km away. Spacecraft spies Earth and Moon on its journey to asteroid

エラーや不正確な情報を見つけましたか?

できるだけ早くコメントを考慮します。

NASAのサイキ宇宙船、地球と月を遠方から捉える | Gaya One