2025年の前半、ニューヨーク州では未確認航空現象(UAP)の報告が顕著に増加し、国民的UFO報告センター(NUFORC)のデータによると、上半期だけで66件の目撃情報が記録されました。これは昨年同時期の65件をわずかに上回る数字です。報告された現象は、光る球体、静かな三角形、高速で移動する円盤、形状を変える光など多岐にわたり、州内の都市部から地方の集落まで広範囲に及んでいます。
特に注目すべき事例として、2025年3月25日にチェスターで発生した目撃情報では、2つの白い球体が異常な速度で同期した動きを見せ、その後、暗い流線型の楕円形に変形して消失したと報告されています。また、同年6月24日には、ニューヨーク市上空を飛行中の旅客機に乗っていた乗客が、機体の下を飛行する金属製の球体を観察しました。この物体は、完全に丸く光沢のある球体として描写されており、目撃者はドローンや国際宇宙ステーションといった既知の物体との混同の可能性も指摘していますが、大半の報告は未解明のままです。
これらの目撃情報は4月から6月にかけて最も多く報告されており、暖かい季節が屋外での観察を促す傾向と一致しています。報告されたUAPの形状としては、球体、円盤、三角形が最も一般的で、しばしば既知の航空機の飛行パターンを無視するような急旋回、急加速、ジグザグ飛行などの高度な機動を見せるとされています。NUFORCは1974年に設立され、長年にわたりUAPに関する報告を収集・記録しており、その活動は政府機関や研究者からも注目されています。ニューヨーク州におけるUAP目撃情報の増加は、現象の理解を深めるための継続的な記録と調査の重要性を示唆しています。