女優エリザベス・オルセンは、自身の経験からかけ離れていると感じる現代のロマンティック・コメディとの距離感を率直に認めている。この認識が、A24が配給する新作ファンタジー・ロマンス映画『Eternity』への出演を彼女にとって理想的なものにした。36歳のオルセンは、現代的なロムコムの役柄に馴染めないでいると説明したが、『Eternity』が提示する、人生の記憶を積み重ねたキャラクターを演じるという前提は、古き良き映画の時代を超えた魅力を呼び起こすものだった。この映画は2025年11月26日に全米で劇場公開された。
本作でオルセンが演じるのはジョーン・カトラーという90歳の女性であり、彼女は様式化された死後の世界で30代の姿で現れる。ジョーンには、夫であるラリー(マイルズ・テラー)と、若くして亡くなった初恋の相手ルーク(カラム・ターナー)のどちらと永遠を過ごすか、一週間という限られた時間で決断を下すという究極の選択が迫られる。監督はデヴィッド・フレインが務め、脚本はパット・カネーンとフレインが共同で執筆した。映画の核心的なジレンマは、「生きた愛」と「想像上の完璧さ」の選択を中心に据えられており、2025年9月にトロント国際映画祭(TIFF)でプレミア上映された後、永遠のロマンスに対する独自の視点から大きな話題を呼んでいる。
フレイン監督は、ジョーンの選択に「正しいも間違いもない」と述べ、観客が彼女の決断を巡って議論することを望んでいると示唆している。この作品は、単なる死後の世界を舞台にしたロムコムではなく、信仰がどのように関係性の中で、犠牲や待ち時間、そして時間を超えて結びつける決断を通して生きられるかを探る瞑想的な作品である。オルセン自身も、ジョーンの物語は「地上の時間の通常の枠組みの外にある愛」についてのものだと述べている。
映画の舞台となる死後の世界は、最近亡くなった人々が永遠を過ごす場所を選ぶために立ち寄る、一種のトランジット空間、すなわち「ハブ」として描かれている。この場所は、ブルータリズム様式のホテルやコンベンションセンターのような、コミカルに普通の光景として提示され、参加者は「アフターライフ・コーディネーター」(AC)と呼ばれる人物から説明を受ける。この死後の世界では、魂は自らの最も幸福だった頃の姿に戻るという設定があり、これがジョーンが30代の姿で現れる理由となっている。選択肢は「ビーチ・ワールド」や「スタジオ54ワールド」など風変わりで具体的だが、一度選んだ「エタニティ」は最終決定であり、やり直しは許されないという厳しい制約がある。
登場人物たちは、長年連れ添った夫ラリーとの「生きた愛」と、若くして亡くなり何十年も彼女の到着を待ち続けた初恋のルークとの「理想化された完璧さ」の間で揺れ動く。マイルズ・テラーが演じるラリーは、65年間連れ添った妻への献身を体現する人物として描かれており、テラー自身は自身の祖父母の60年以上にわたる結婚生活からインスピレーションを得た。一方、カラム・ターナー演じるルークは、朝鮮戦争で亡くなり、ジョーンを待ち続けた「失われた愛」の象徴である。ターナーは、この理想化された愛を待ち続けることが希望なのか、それとも変化を受け入れないことなのかという問いを投げかけていると指摘している。
製作面では、この脚本は2022年に「ブラックリスト」に選出されるなど、注目を集めていた。撮影は2024年5月24日にバンクーバーで始まり、7月5日に終了した。エリザベス・オルセンとマイルズ・テラーは、この映画で製作総指揮も兼任している。批評家からは概ね好意的な評価を受け、2025年11月26日の全米公開後、興行収入は520万ドルを記録した。この作品は、単なるロマンスの枠を超え、約束と忠誠心という、結婚や永遠の結びつきの根底にある価値観を考察する深みを持っている。



